you Legend

職業 介護福祉士 

浜辺サッカー盲点とは、

1998年当時、ブラジルサンパウロにおりました。

 

この日は、サントスの海まで友人と車で出掛けたのでした。

 まずメトロに乗って途中まで行くんですが、私もメトロ初体験でして、乗ったらブラジル人のお母さんと息子さん、息子さんは小学校低学年くらいでしたか、お二人が近寄ってきて、何かを手渡してきたんですね。何も考えず手を出して受け取ったら、シールなんですね。ヒーロー物の。結構大きめのビックリマンシールよりも大きめの感じの。

 

何だろ、くれるのかなと思ってましたら、友人が「それ受け取ったら降りるときにお金払うんだよ」と教えてくれました。「だからほとんどの人は受け取らないか、降りるときに返すんだよ」と。返せるシステムっていうことで安心はしましたが、せっかくだからと日本円で100円程度の紙幣を払いました。親子は喜んでましたね。安いパンなら一個10円くらいでしたから。

そういえば、前日はスーパーマーケットに行くと、じゃり場の駐車場に着くと子どもらがわらわらと出てきて、「車を見ておいてやるから駐車代をちょうだい」と。これもあるあるで、車上荒らし防止の子どもたちの貴重な資金源になる仕事なんですよね。貧困で稼がないと暮らせない子どもたちがたくさんいるんですよね。まあ、逆にお金を渡さないといつの間にやら車がボコボコになってるそうで。

ようやくサントスの海に着くと、砂浜が長いというか、広大な砂浜があってそこら中でサッカーをしています。

私もこれまでサッカーを大好きでやってましたので、こちらも調子に乗って若者のグループに一緒にやろうとミニゲームを始めました。

私たちのほうが幾分上手だったみたいで、ブラジル人が褒めてくれるんですね。「お前は日本人だけどサッカーが上手いな、またやろうな」と親指を立ててくれました。

今までサッカーしてきて最高にうれしい一つの瞬間だったんですけど、なんか痛いな~と足を見たら血だらけで。素足で蹴ってたんですが両足の親指が血だらけで。よくよく見たら、両足の親指の爪がどちらもほとんど取れかけてパカパカしてるんですね。

 

嬉しいやら痛いやらで、砂と血を海水で洗い、浜辺にいた見知らぬおばちゃんから、たまたま持ってた小さなハサミを借りて爪を無理やり切りました。それはそれは、痛かったですねえ。

適当に切ったもので、その後10年くらいはまともに爪が生えなかったですね。

今はすっかり元通りになりましたけど、あれですね、爪剝げたらなんだかんだ病院に行くのがいいみたいですね。