you Legend

職業 介護福祉士 

レゲエとレントゲンとターミネーター

ブラジルに行ってまだいくらも日がたってない頃、

交通事故に遭っちゃって、、こっちが歩きで向こうが車で。でもまあ軽くぶつかっただけだったと思うんですけど、、まあいかんせん、その時の記憶が少し飛んでるんですが。

 

あとで考えると、どうやらあっちって車線が逆なんですが、それで勘違いしてて、何か考えながら道を横断するときに、確認不足で渡っちゃったんじゃないかなって思ってはいるのですが、いや、わかんないですよ。記憶飛んでるんで。どうやって当たったかは。

 

その時の当たった時の記憶はないのですが、意識が戻る時からは覚えていて、なんかその時に全身に電気がビリーッて駆け抜けて、意識が戻るんですけど、目を開けると警官らしき人が僕の顔を覗いていて、周りには野次馬が結構いて、なんかいろいろと言ってるんですよ。

 

最初に僕も時間を見ようと、当時は携帯なんてないですからバックに入れてた時計を探したら、周りに持っていたものがぶつかった衝撃で全部散らかってて、時計もその近くに落ちてて、まず見たんですよ。

そしたら最後に記憶していた時刻と大体30分くらいの空白の時間があると思って、でもまあ、血もほとんど出てないし、まあなんとか立てそうだなとか思ってたら、その警官が、大丈夫かみたいなことを聞いてきて、なんとなく言ってることはわかる内容で、まあOKとか言ってたら、痛くないかとか動けるかとかいろいろと聞いてくれるんですが、基本めっちゃいい人なんですよ。

超こわもてですけどね。めちゃめちゃガタイが良くて、背が非常に高く、しかも腰に銃があるんですが、日本の警官の銃ってまあ何か小さい感じじゃないですか。全然違くて、マグナムみたいなのを腰に付けてるんですよ。もう絶対かなわないって感じのです。

 

でその事故を起こした相手も居てくれてて、逃げずに。で、心配してくれてるんですよね。なんだか偏見なんですが、犯罪などの多いブラジルでそんなだから逆に自分が心配になってきて、大丈夫かな俺、みたいな感じになってまして。

 

その警官がてきぱきとしてて、僕もブラジルに来たばかりでしたし、しかも一人で行動してた時で正直不安だったんです。警官が来て、病院へ行こうと言ってくれて、半ば無理やりパトカーに乗せてくれたんです。ブラジルのなんかでっかいパトカーに乗せてくれ、でっかい病院まで行ってくれたんです。

 

病院着いて、とりあえずレントゲンだとなって、そしたらその警官が、じゃあ俺はそっちで待ってるよって言って、椅子に姿勢をビシッっとして座ってるんですよ。サングラスして、ごっつい身体で窮屈そうに。もうほとんど見た目はターミネーターなんですよ。

 

でまあ、レントゲン室に入るんですが、でっかい病院なんですが、なんか黒人のすごく乗りのいい先生で、なんかレゲエを結構なボリュームで聞いてて、すごい乗ってるんですよ。大きい病院なんですが。

そしたらそのドレッドヘアのレゲエの先生が、「じゃあ、そこら辺に立ってー」みたいな感じでレントゲン撮るんですが、写真見て、「ああ、うんうん、大丈夫じゃん?」みたいな感じで軽く言ってくれて、で、本当かよっ、って内心思いながらも良かった良かったと、警官の元へ戻って報告しました。

警官もほぼ無表情ですが、なんだか良かったと言ってくれてるような雰囲気でした。その後ホームステイ先へ連絡もしてくれ、おばさんが迎えに来るまでいてくれた警官。その節は、本当にありがとうございました。

 

その後日本に帰ってきて、数年後、首が痛くなってきて病院行ったら、頸骨が少し曲がってますねぇと。なんか強い衝撃ありませんでしたか。って言われ、いや数年前に事故に遭って、でもレントゲン撮って大丈夫って。。。(レゲエの先生に。。)

「うーん、そう?大丈夫じゃなかったかなー(苦笑い)」

今もたまに痛くなる首。

でもいい思い出のレゲエとレントゲンとターミネーター